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三大栄養素(糖質・たんぱく質・脂肪)の知識

 糖質(炭水化物)、たんぱく質、脂質(脂肪)を三大栄養素といい、重要なエネルギー源となります。また、たんぱく質は体の構成成分としても重要です。

1.糖質(炭水化物)

糖質の働き

 糖質は三大栄養素の一つであり、炭水化物とも呼ばれます。糖質に属する物質で食品に関係のあるものには、ブドウ糖、果糖、ガラクトース、ショ糖(砂糖)、麦芽糖、乳糖、デンプン、グリコーゲン、セルロースなどがあります。

 糖質は炭素、水素、酸素の3つの元素で構成され、体内で燃焼すると炭酸ガスと水に分解されて代謝されます。糖質は消化がよく、体内に吸収されたあとは最終的にブドウ糖に分解され、血糖として体内を循環してエネルギーを供給します。

 ブドウ糖は、脳・神経系のエネルギー源としても重要です。なお、脂質(脂肪)やたんぱく質もエネルギー源となりますが、糖質の特長は消化がよいため即効性があることです。

 糖質はエネルギー源となるばかりでなく、体を構成して、筋肉の運動や体温を調節する働きもあります。

糖質が不足すると

 血液中のブドウ糖の濃度が異常に低くなると、エネルギー不足になり、全身に疲労感を覚えます。ときには脳がエネルギー欠乏状態になり、意識を失うこともあります。

糖質をとり過ぎると

 エネルギーとして消費されなかった糖質は、体内に脂肪として貯蔵されるので、肥満の原因となります。糖質の中でも果糖やショ糖は体内で脂肪に変わりやすいので、摂りすぎには注意が必要でしょう。同じ糖質でも、ブドウ糖を含む穀類やでんぷんを含むイモ類のほうが、果糖やショ糖に比べて太りにくいといえます。

糖質のとり方

 糖質はビタミンB1といっしょにとると効率よくエネルギー化されます。成人男子の1日のエネルギー所要量は2650kcalですが、そのうちの50%以上を糖質からとることが推奨されています。

2.脂質(脂肪)

脂質の働き

 脂質(脂肪)は動植物中にあって水に溶けない物質の総称で、水に溶けず、アルコールやエーテル、クロロホルムなどの有機溶媒に溶ける性質を持っています。脂質の中で食生活に関係の深いものは油脂とコレステロールです。

 通常、脂肪といっているものは中性脂肪(トリセリグド)のことであり、食品中の脂質のほとんどを占めています。このほかに、コレステロール、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸などがあります。

 脂質の体内での働きは、何といっても高エネルギーを生み出すことでしょう。脂肪酸1g当り9kcalのエネルギー源となり、これは糖質やたんぱく質の2倍以上になります。余剰分は貯蔵脂肪となり、体温を調節する働きをしたり、必要に応じてエネルギーとして供給されたりします。

 そのほか脂質は、血液やホルモンの成分として利用されたり、細胞膜や粘膜の構成成分となります。さらに脂溶性ビタミンの吸収を助ける働きもあります。

脂質をとり過ぎると

 糖質よりも高エネルギーを生み出すため、肥満の原因になり、さまざまな生活習慣病を引き起こします。特に肉類などから脂質を多く摂ると、中性脂肪やコレステロールを増加させ、脳卒中や心筋梗塞のリスクが高まります。

脂質が不足すると

 現代ではふつう脂質が不足することはありませんが、太っていないのに無理なダイエットなどをすると脂質が欠乏します。脂質が不足し過ぎると、血管や細胞膜が弱くなったり、肌荒れの原因となったりします。

 また脂質不足はビタミンAやビタミンDの吸収が阻害されるため、視力の低下や、肌や粘膜の抵抗力の低下を招いたり、骨や歯がもろくなったりすることもあります。

3.たんぱく質

たんぱく質の働き

 食品に含まれるたんぱく質は、約20種類のアミノ酸から構成されています。体内に摂取されたたんぱく質はいったんアミノ酸に分解され、最終的には体の各部分に適したたんぱく質に作り変えられて、筋肉や臓器などの構成成分になるなど、さまざまな働きをします。

 人の体の約6割は水ですが、残りの半分、つまり約2割がアミノ酸・たんぱく質です。アミノ酸は水と並んで生命の源といえます。

 たんぱく質(アミノ酸)の主な働きとしては、筋肉、内臓の構成成分となるほか、骨、血液、皮膚、爪、毛髪、酵素、ホルモン、抗体などを作るうえでも大切な材料となります。また神経伝達物質を合成するとか、病気に対する抵抗力をつけるという働きもあります。

 さらに、たんぱく質はエネルギー源にもなります。糖質と脂質には及びませんが、1g当り4kcalのエネルギーを作り出します。

 たんぱく質は絶えず体内でアミノ酸への分解と合成を繰り返し、また不要なものは貯蔵せずに排泄されますから、毎日摂取することが重要になります。

たんぱく質が不足すると

 現代では、通常の食事をしている限りたんぱく質が不足することはありませんが、不足すると体力の低下、免疫力の低下、記憶力や思考力の低下などを招きます。ベジタリアンはご注意ください。

たんぱく質をとり過ぎると

 腎臓機能が低下します。また、肥満にもつながります。

必須アミノ酸とアミノ酸スコア


 たんぱく質を構成する20種類のアミノ酸のうち、9種類は体内で合成することができず、食事からとらなければなりません。そのため必須アミノ酸と呼ばれています。

 必須アミノ酸は、バリン、ロイシン、イソロイシン、リジン、スレオニン、メチオニン、ヒスチジン、フェニルアラニン、トリプロファンの9種類です。これらの一つでも少ないと、他のアミノ酸はその少ないアミノ酸の量しか使わない仕組みになっていますから、ただたんぱく質をとればいいというわけではなく、アミノ酸のバランスが大切です。

 アミノ酸のバランスを示す数値がアミノ酸スコアといわれるもので、これが高いほど良質のたんぱく質ということになります。

 たんぱく質には魚介類、肉類、乳製品、卵などの動物性たんぱく質と、大豆製品や穀類に含まれる植物性たんぱく質があります。この中で最もアミノ酸のバランスがよいのはです。

 白米や小麦粉に含まれるたんぱく質は、ともにリジンが少なくバランスの面で効率の悪いたんぱく質といえます。

 しかし、同じ植物性たんぱく質でも、大豆は「陸の肉」と呼ばれるくらいたんぱく質が豊富で、しかもアミノ酸バランスもよい食品です。大豆に次いでたんぱく質の含有量の多い豆類は、ソラマメと落花生です。

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