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ポリフェノール類の種類と働き

 ポリフェノールは植物に含まれている苦味、渋み、色素の成分となっている化合物の総称で、強力な抗酸化作用を持ち、体内の活性酸素を除去します。こうした抗酸化作用を持つ成分はがんの予防や老化の防止に効果があるとされています。ここでは、食物繊維に次いで「第7の栄養素」ともいわれる生体調節機能成分=ポリフェノールの種類や、主な働き、含まれる食品などについてまとめてみました。

そもそも、ポリフェノールとは何者か?

 
 植物は病害虫や細菌類、太陽の紫外線などにさらされているので、自分の身を守るためにポリフェノールでそれを防いでいると考えられています。果物の皮の部分に色素が集まっているのもそのためです。また果実は、未熟なうちは渋みを出して、鳥などの動物たちに食べられないようにしていますが、成熟すると色が変わり、甘味が出てきます。さらに、ポリフェノールは自ら傷口を修復する機能も持っているようです。

 ポリフェノールはかつて、赤ワインに豊富に含まれているということで一大ブームになりましたが、その後、大豆、ココア、コーヒー、茶、ナス、ベリー類、そば、リンゴなど、さまざまな野菜や果物、豆類に含まれることが分かり、今では自然界に5千種類ものポリフェノールがあると推定されています。

 その中の代表的なものとして、カテキン、イソフラボン、ルチン、カカオマスポリフェノール、アントシアニンなどが知られていますが、まだその仕組みが解明されたとはいいがたく、学問的にはそのほんの一部の物質の働きが少しずつわかってきたという段階です。つまり、働きもわからない、膨大な数の「名無しのポリフェノール」が、私たちが口にする可能性のある食品に含まれているわけです。

ポリフェノールの種類

 ポリフェノ類ールにはさまざまな構造のものがあり、次のようにいくつかのグループに分類されています。

〔モノマーポリフェノール〕

フラボノイド類
  フラボン、フラボノール(ケルセチンなど)、フラバノール(カテキンなど)、フラバノノール、
  フラボノン(ヘスペリジンなど)、イソフラボン、アントシアニン、カルコン
クロロゲン酸
没食子酸
エラグ酸

〔ポリマーポリフェノール(タンニン)〕

縮合型…プロアントシアニン
加水分解型…ガロタンニン、エラグタンニン

 植物の色素はフラボノイドやカロテノイド

 植物の色を決めるのはフラボノイド色素カロテノイド色素ですが、フラボノイドがポリフェノール類に属するのに対して、カロテノイドはポリフェノール類ではありません。しかし、カロテノイド類に属するカロテンニンジン・カボチャ)やリコペントマト)には、やはり強い抗酸化作用があり、香気成分などと共に「フィトケミカル」の仲間に入ります。


強力な抗酸化作用による健康効果

 ポリフェノールの健康効果が注目されるのは、体内の活性酸素を除去する抗酸化作用によるものです。

 活性酸素は本来、人体を攻撃する危険物質から体を守るものですが、病原体や化学物質、ストレスなどで体が危機にさらされると、大量に発生します。すると、過剰な活性酸素は正常な細胞やDNAを攻撃します。いわば体が酸素によってさびる(老化する)わけですね。

 そのため、活性酸素はがんアレルギー、動脈硬化、糖尿病といった生活習慣病を引き起こします。また、シミやしわ、白内障などの原因になるともいわれています。ポリフェノールが美容・健康効果に効果を発揮するというのはこのためです。

 なお、抗酸化作用を持つ成分はポリフェノール類以外にも、ビタミンE、ビタミンC、βカロテン、リコペンなどがあります。

食品別・様々なポリフェノールの効果

  ポリフェノール一般の健康効果は、活性酸素によるダメージから体を守ることですが、食品ごとに個別の効果が次々と発見されています。マスコミや健康関連業界は、まだ十分な臨床実験も行われず、科学論文が発表された段階で、その「成果」に飛びつくという傾向がありますから、信頼性に関してはもう少し研究が進むのを見たほうがいいものも含まれますが、その一部を紹介しておきましょう。

 黒大豆ポリフェノールは脂肪の蓄積を抑制する。
 レモンポリフェノールには血管内皮機能を改善する効果が期待できる。
 柿渋ポリフェノールにノロウィルスを抑制する効果あった。
 カカオに含まれるポリフェノールは心血管疾患のリスクを下げる可能性がある。

 ※なお、ブルーベリーなどに含まれるアントシアニンは、「目に良い」ことが一般に定着していますが、科学的には根拠がないという説があります(国立健康・栄養研究所の見解)。

 最後に、ポリフェノールは植物性の食品全般に含まれますから、それらを多種類とれば、結果的にβカロテン(ビタミンA)、ビタミンC、各種ミネラル、食物繊維なども十分にとれることになります。その意味では、あまり個別のポリフェノール効果ばかりに気を奪われないことが大切です。5千種類もあるポリフェノールの個別の健康効果を、針小棒大に考えず、栄養バランスの取れた食事をとることを提案して、本テーマを終えたいと思います。


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