生活習慣病の原因と予防法
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食物繊維と水の働き

消化されない“栄養素”=食物繊維の働き

 食物繊維は吸収されないため、かつては食物のカスと考えられていました。食物繊維の有用性が認められたのは1970年代に入ってからです。

 食物繊維は糖質の一種ですが、ヒトの消化酵素では分解できない「難消化性成分」であるため、糖質と区別しています。栄養素として認められなかった食物繊維が注目を集めたのは、腸の働きを活発にし、腸内の有害物質を排出する作用を持っていることがわかったからです。

 このほかに血中コレステロールの調整をしたり、ブドウ糖の吸収を緩やかにして血糖値の急激な上昇を防ぐなどの機能もあります。

 食物繊維が他のすべての栄養素と異なる点は、体内で吸収されず、消化管を素通りすることを期待して摂取されるということです。いわば腸の掃除屋さん。便秘気味の人や痔の気のある人(俗にいうイボ痔と切れ痔を持つ人)には特に必要とされる物質です。

食物繊維はとり過ぎに注意

 食物繊維は生活習慣病予防に役立つ反面、とり過ぎにも注意しなければなりません。というのは腸内の有害物質だけでなく有用な栄養素をも吸着して、吸収を阻害するからです。

 食物繊維をとり過ぎると、脂質やたんぱく質が便中に多く排出されますが、もともと微量であるビタミンやミネラルなどの栄養素は影響が大きく、体にマイナスに働きます。その中でも特に、鉄、銅、亜鉛などは最も影響を受けやすい栄養素です。

 とはいえ、成人の場合は極端な食物繊維中心の食事を続けない限り、問題はないでしょう。ただし、幼児や成長期の子供、高齢者などにおいては、「ミネラル不足プラス食物繊維の過剰摂取」には注意が必要です。

 また、便秘がちの人は食物繊維をしっかり摂ったほうがよいのですが、下痢になりやすい体質の人は下痢を促進するので、多量摂取には注意が必要でしょう。

食物繊維を多く含む食品


 次に掲げるのは食物繊維を多く含む主な食品です。
                                     ※可食部100g当りの量(g)
 角かんてん(乾燥)74.1   干しわかめ  32.7   インゲン豆(乾燥)19.3
 黒きくらげ(乾燥)57.4   かんぴょう(乾燥 )30.1   あずき(乾燥) 17.8
 干しひじき  43.4   ピュアココア  23.9   えんどう豆(乾燥) 17.4
 焼きのり 36.0   ラッキョウ  21.0   ごぼう 5.7
 こんぶ(素干し)  34.8   切干し大根(乾燥) 20.7   玄米 3.0

水の働き

●水の占める割合


 人体の成分の中で最も多いのが水で、約60%を占めているといわれますが、通常、栄養素には含めません。しかし、水は人体のあらゆる組織に存在します。

 水の占める割合は年齢や性別によっても変わってきます。成人男性は65%、成人女性は55%、高齢者は50%、子供は70%、新生児になると75%以上が水分だとされています。平均すれば体のほぼ6割が水分だということになりますが、それらの3分の2は細胞内にあり、「細胞内液」と呼ばれています。残りの3分の1が「細胞外液」で、血液やリンパ液、細胞間液として存在しています。

●栄養素・酸素と老廃物の運搬


 血液の半分は血しょうであり、血しょうの91%が水分です。血液は栄養素や酸素を体の隅々まで運ぶ役割を担っています。と同時に老廃物を体外に排出する働きもしています。

 体内の全ての血液は1時間に15回も腎臓を通過しますが、そこで血液はクリーニングされて老廃物は水分といっしょに尿となって膀胱に送られるのです。健康な成人の場合、尿は1日1〜1.5リットルも排出するといいますから、水の働きは絶大です。

●その他の働き


 体内の水分の3分の2を占める細胞内液は、たんぱく質や無機塩類、電解質などが溶けていて、細胞膜を通してそれらの成分が出し入れされて、体調が整えられます。

 また、水は汗を出すことで体温を一定に保つよう調節をします。汗と尿は体内の水分の量を一定にコントロールする役目も果たしています。

 食物の消化吸収を助けるのも水の重要な働きです。

●水分が不足すると


 体重の1%の水分が不足するとのどの渇きを覚えます。さらに不足すると脱水症状が起こります。20%以上の水分が失われると、生命が危険にさらされます。

 水分不足が慢性的に続くと、からだがだるい、肌が荒れる、血圧が上がる、血糖値があがる、頭が働かない、便秘になる、胃腸が弱る、しわが増える、などの症状が表れます。水は命のみなもとですから、常に十分にとるよう心がけなければなりません。

●軟水と硬水、ろ過水


 自然界の水は必ずミネラル(無機質)を含んでいます。水はカルシウムとマグネシウムがどれだけ含まれているかで軟水と硬水に分かれます。硬水はミネラルが多く、西洋料理に向いています。軟水は日本の土壌が生んだミネラルの少ない水で、日本人の舌や消化器になじんでいます。

 なお、ミネラルウォーターと呼ばれるものは、地下水を、沈澱、加熱殺菌、オゾン殺菌などをしてミネラル分調整を行なった水のことをいいます。

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