生活習慣病の原因と予防法
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肥満・過食が招く生活習慣病

飽食の時代、「3人に1人が肥満」の赤信号

 現代はよく「飽食の時代」などといわれます。戦後、目覚しい経済発展を遂げ、世界でもトップクラスの「豊かな国」になった日本では、欲しいものは何でも食べられるようになりました。洋風の料理が一般家庭に多く取り入れられ、いつの間にか日本人の食事は穀類や根菜類、魚介類を中心とした和食から、肉や油を多くとる洋食中心へと変わってしまいました。

 その結果、主に糖質(炭水化物)からエネルギーを補給していた日本人は、エネルギー源の多くを脂肪からとるようになりました。

 「飽食」は当然のことながら肥満を招きます。平成15年の厚生労働省の調査によれば、30代から60代の男性の肥満率がおしなべて30%を超えています。しかもこの10年間で30歳以上の男性の肥満率は軒並み上昇しているのです。特に40代は著しく、平成5年に24.5%だった肥満率が平成15年には34.4%になっています。

 肥満は高血圧や高脂血症を招き、さまざまな生活習慣病の原因となります。働き盛りの男性の3人に1人が、体に赤信号を点滅させながら生きている状態といってもよいでしょう。

適正体重・BMIとは

 飽食の時代にあっては、私たちはふつうに食事をするだけでカロリーオーバーになってしまいます。肥満体にならないためには工夫と努力が必要のようです。

 さて、ここでいう肥満とは何を基準にしているのかについてお話しておきましょう。
 自分の体重が適正か、それとも肥満か、やせかを判定する方法として最近はもっぱらBMIが用いられています。BMIとはBody Mass Index の略で次のような式で求められます。

 BMI=体重(kg)÷{身長(m)×身長(m)}
 適正体重=身長(m)× 身長(m)× 22


適正(理想)体重はBMI=22で、18.5以上〜25未満は標準範囲とされます。
したがって肥満はBMI=25以上、また「やせ」は18.5未満です。

 たとえば身長が170cmの人なら<1.7×1.7×22=63.58>で63.58kgが適正体重、72.25kg以上になるとBMIが25を超え、肥満体となります。
 また、身長が156cmで体重が62.5kgの人のBMIは<62.5÷(1.56×1.56)≒25.68>となり、BMIが25%を超えているので肥満と判定されます。

 肥満の人は今のところは何にも病気の症状が出ていないとしても、血圧や中性脂肪、血糖、尿酸、コレステロールなどの検査値が正常とされる範囲を超えている可能性があり、東洋医学でいえば未病の状態ということになります。

内臓脂肪症候群で40歳超男性の半分が危険

 働き盛りの男性の3人に1人が肥満、つまり「半病人」の状態にあるのは驚きですが、実はもっと深刻な事態になっているのです。

 人にはそれぞれ体質がありますから、数字の上では「肥満」であっても、問題のない人もいるでしょう。しかし、逆に数字上は「標準」の範囲内であっても、脂肪のつき方によっては赤信号になる場合もあるのです。それが内臓脂肪症候群です。

 脂肪には皮下脂肪と内臓脂肪がありますが、お腹だけがもっこり膨らむタイプの肥満は腸や肝臓に脂肪がついている内臓脂肪型で、皮下脂肪型の肥満よりも病気のリスクが高いといわれます。その中でもウエストが男性で85センチ以上、女性で90センチ以上あり、血中脂質、血圧、血糖ののうち2つ以上が基準値を超えている場合をメタボリック症候群(内臓脂肪症候群)といいます。また、基準値を超えたものが1つなら「予備軍」とされます。メタボリック症候群になると心筋梗塞や脳卒中の引き金になるおそれが出てきます。

 厚生労働省が平成6年5月発表した資料によると、メタボリック症候群とその予備群は、40〜74歳の男性の約半数に上ることがわかりました。また同年代の女性でも5人に1人が当てはまり、該当者は全国で1960万人と推計されています。かなりショッキングな事態ですが、これはまさに食生活の乱れと運動不足が招いた結果であることを、肝に銘じなければなりません。

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