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健康ウォーキング、長続きのコツ

強い運動は逆効果を生む 

 かつて、健康維持のためには強い身体活動が奨励されていた時代がありました。しかし、むしろ激しい運動は逆効果であるということが近年わかってきました。

 米国のパフェンバーガー教授が身体活動と死亡率との関係を調べた研究によると、身体活動量が週500kcal未満の、ほとんど運動をしていない人たちの死亡率が最も死亡率が高く、身体活動量が増えるにつれて死亡率が低くなっていきました。

 ここまでは常識的な結論ですが、身体活動量が週3,500kcal以上になると、逆に死亡率が上昇する傾向が認められたのです。人並み外れて体を鍛えているスポーツの選手が、必ずしも長命ではないことを裏付ける結果となりました。

 強い運動と死亡率の関係はまだはっきりしない面もありますが、強い身体活動よりも軽い身体活動を長い時間、継続して行なうのが最も健康によいという流れになってきたことは確かです。今日のウォーキングブームはジョギングから、速歩へ、そしてゆっくり歩きへと、老若男女、だれでもできる身体活動に向かっています。

 日本人の大多数は学校を卒業すると、スポーツをする機会がほとんどなくなります。特に中高年になると、スポーツをするための時間やお金、場所の不足に加えて、体力も弱まってきますから、ウォーキングは運動不足を解消するのに最適だといえるでしょう。厚生労働省が「運動指針2006」で推奨している「目標・1日1万歩!」も、そうした事情が反映されているといえるでしょう。

1日1万歩というけれど…

 仕事や日常生活で負荷のかかる作業をまったくしていない人は、1日に平均1万歩も歩かないと身体活動量が十分とはいえません。しかし、電車やバス、車などの交通手段に慣れてしまった現代人にとって、1万歩はかなり高いハードルです。

 歩幅は身長の0.45倍といわれていますから、身長170pの男性なら歩幅は76〜77pとなり、1万歩は7,600〜7,700mに匹敵します。通勤で往復2km、昼休みや社内での移動で数百m歩いたとしても、5km足りません。机の前に座ったままの事務職の場合は、それ相当の覚悟がないと1日1万歩は達成できそうもありません。休日にまとめて歩くのは大変です。ほとんどの人が長続きしないでしょう。

 大切なことは運動を継続することです。そのためにはまずハードルを低くして、歩く習慣をつけます。普段あまり歩かない人は、1日6千歩、1週間で4万2千歩くらいの達成可能な目標でスタートしてみます。自信がついたら、1日7千歩、8千歩と目標を増やしていきます。

 目標を達成するにはいくつかのコツがあります。「さあ、健康のためにウォーキングをするぞ」とばかり意気込んでも、たいていの人は三日坊主に終わります。日常のさまざまな出来事にとらわれて、ウォーキングという「非日常」にまで心がついていけなくなるのです。

ウォーキングの目標を達成するコツ

最初に歩数計を用意することは当然のことです。カウントすることが第一歩です。
大きな紙を用意して、毎日の歩数と1週間ごとの合計歩数および平均歩数を記録する表を作りましょう。合わせて1週間単位の平均歩数のグラフをつけると、より励みになります。記録は毎日つけることが大切です。
歩数の少ないときには次の日にカバーするようにします。平日で達成できない分は土日や休日にまとめて補えばよいと考えます。
通勤者の場合は、わざわざ遠いほうの駅に向かうとか、バスを利用する場合は2つ3つ先の停留所に乗るなどの工夫をします。昼休みは遠くの店を利用するよう心がけます。エレベーターやエスカレータは利用せず、なるべく階段を使います。
買い物のついでに遠回りして、町内を散策します。
楽しいウォーキング仲間をつくり、楽しみを増やします。
周囲にウォーキングを始めたと吹聴して、あとに引けなくします。
植物などに興味をもち、四季の変化に敏感になります。また、気がついたことを家族や友人に話すようにします。
お気に入りのコースをいくつか作ります。また時々、新しいコースを発掘するよう心がけます。

ウォーキングのみにこだわらず、とにかく体を動かす

 ウォーキングは健康づくりのための義務としてではなく、楽しむことが大切です。しかしそれでも、1日平均1万歩を達成するのは難しいという人がいるかもしれません。そんな場合はいわゆる「ウォーキング」にこだわらなければよいのです。

 体を動かすことはたくさんあります。日常の買い物や掃除、後片付けはもちろんのこと、趣味の園芸、日曜大工、レジャー活動なども軽いウォーキングと同程度の身体活動になります。

 家の中でも職場でも、とにかくこまめに動きましょう。電話で済むところでも相手の席に足を運べば数十秒の運動になるうえ、コミュニケーションもより円滑になります。家の中では自分の手の届く範囲に物を山積みにしないことです。立ったり座ったりすることで筋肉を使います。たいした運動になっていないようでも、安静時(いすに座っている状態)よりもエネルギーを多く消費します。サービス業や学校の先生などのようにただ立っているだけでも、事務職にくらべれば運動量が多いのです。

 また、歩くこと以外の運動で日常的にできるのは、通勤や買物時の階段の昇り降りです。朝、歯を磨いてからラジオ体操のようなものをしたり、出かける前にひざの屈伸運動をするなど、小刻みに運動を重ねても効果のあることが最近わかってきました。

 身体活動量は朝起きてから寝るまでの1日のトータルで考え、それができなければ3日単位、あるいは1週間単位で不足分を補うようにします。大切なことは継続すること、そのためには楽しむことが欠かせません。

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