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目に良い栄養素と食品

   「ブルーベリーは目に良い」は本当か?   目に多く存在する色素、ルテインとゼアキサンチン
   ビタミンA、βカロテンと目の健康   ビタミンB1、B2、B6、B12
   その他の目に良い栄養素(ビタミンC、E、亜鉛)   血液をサラサラにするDHAは目にも良かった 

「ブルーベリーは目に良い」は本当か?
 

 目に良い食品といえばだれでもブルーベリーを思い浮かべるでしょう。「ブルーベリーにはアントシアニンがたくさん含まれている。だから、目に良い」。確かに、間違いではありませんが…。

 アントシアニンはポリフェノール類の中の「フラボノイド」というグループに入る紫色の色素で、強い抗酸化作用があります。これを多く摂取することによって、筋肉疲労の防止や早期回復に効果があることが確認されています。そのため、目の疲労にも効果があるとされ、ブルーベリーを販売する側からの宣伝も手伝って、まるで目の健康の万能薬のようなイメージが広がりました。

 しかし、ブルーベリーが目に良いのはあくまで疲れ目に対してであり、目の病気を防いだり、視力を回復したりすることまで期待することには、疑問を投げかける眼科医も少なくありません。それに、ブルーベリーは日常的に食べる野菜や魚介類などと比べて、たくさん食べられる食品ではありません。

 それよりも、もっと効果が期待される「目の栄養素」はたくさんあるのです。それは私たちが生きていく上で必要不可欠な、ビタミンA、各種ビタミンB、ビタミンC、ビタミンE、亜鉛、DHAなどです。ここではそうした栄養素がどのような形で目の健康に関わっているのか、そしてそれらを多く含み、日常的に過不足なく摂取できる食品にはどんなものがあるかをまとめてみました。

目に多く存在する色素、ルテインとゼアキサンチン

 目に良い栄養素は圧倒的にビタミン類が多いのですが、その前にアントシアニンと同じ天然色素であるルテインとゼアキサンチンについて触れておきます。

 ルテインとゼアキサンチンはどちらも目の中に多く存在するカロテノイドの一種で、「疲れ目やドライアイなどが気になる人」に対して推奨されている栄養素です。目の中でも特に、水晶体や網膜、黄斑(網膜の中心部)に多く含まれることで注目されました。

 水晶体や網膜は、常に太陽光線の影響で発生する活性酸素によってダメージを受けやすいのですが、抗酸化作用のあるルテインがそれを無害化して目の組織を守っていると考えられています。また、ルテインには青い光を吸収する性質があるため、デジタル機器から発生するブルーライトによる網膜のダメージから守ることが期待されています。

 なお、生理学的データとしては、ルテインやゼアキサンチンを多く摂取して人は、少ない人に比べて、加齢黄斑変性や白内障になるリスクが減少するという研究結果があります。

 ルテインを多く含む食品は他のカロテノイド類と同様に、緑黄色野菜や果物、海草など色の濃い食品に多く含まれています。特にケール、ほうれん草、ブロッコリー、豆類、アオサ(海草)、卵黄などに多く含まれており、それらを意識しつつ栄養バランスのよい食事に心がけることが大事です。卵黄にはゼアキサンチンも比較的多く含まれます。

ビタミンA、βカロテンと目の健康

 「ビタミンAが欠乏すると鳥目(夜盲症)になる」ということはほとんどの方がご存知だと思いますが、その事実からも、ビタミンAが目の健康と深くかかわっていることは容易に想像できます。βカロテンは体内でビタミンAに合成されますから、同様の効果があります。

 ビタミンAが欠乏すると、目だけでなく全身の粘膜組織に悪い影響が現れます。粘膜といえば口や鼻、のどなどを連想すると思いますが、目にとっても大事で、ビタミンAが不足するとドライアイになり、その状態が続くと角膜の組織が破壊されます。まさに目にとっても必須の栄養素なのです。

 ビタミンAを特に多く含む食品はうなぎやレバー、バターなどですが、カロリーも高く、そればかりを食べているわけにはいきません。そこでおすすめはβカロテンを多く含むニンジン、カボチャ、ホウレンソウ、小松菜などの緑黄野菜です。他のビタミンやミネラルも豊富で、栄養バランスの取れた食事ができます。

 関連ページ:ビタミンA及び緑黄野菜については
    必須ビタミンの種類と働き   緑黄野菜、大豆、発酵食品で薬いらずの健康生活 

ビタミンB1、B2、B6、B12

 ビタミンB群にはさまざまな名の栄養素があり、それぞれ全身の健康の維持に関与していますが、目に関しては次のようにビタミンB1、B2、B6、B12が関与しているとされます。

 ・B1―視神経の信号伝達に関与
 ・B6―目の細胞の材料となるタンパク質の吸収を助ける働き
 ・B2、B12―粘膜の保護、炎症の軽減、疲れ目の解消


 市販の目薬の成分を見ると、ビタミンA、Eなどと共にビタミンB類が入っていることが多く、特にB6の文字は必ずといってよいほど見かけます。

 ビタミンB1〜B12は主に魚介類に多く含まれていますが、種類によってかなり異なります。次に多く含む食品の代表格を掲げておきます。

 ・B1―豚肉、うなぎ、ロースハム、かつお、小麦胚芽、玄米など
 ・B2―レバー、うなぎ、さば、いわし、納豆、卵、牛乳、アーモンドなど
 ・B6―鮭、いわし、まぐろ、さば、バナナ、レバー、鶏ささみ、ひまわりの種など
 ・B12―レバー、牛腎臓、はまぐり、いわし、かき、あさり、かに、さば、たらこなど


 なお、ビタミンB群は水溶性のため、一度にたくさん食べても尿と一緒に排出されてしまいます。極端でない限り、ビタミンAのような過剰摂取の心配はないのですが、毎日適量をとる必要があります。魚介類の苦手な方はサプリメントで補うのもよいでしょう。

その他の目に良い栄養素(ビタミンC、E、亜鉛)

ビタミンCの抗酸化作用やコラーゲンの再生作用

 ビタミンCは強い抗酸化作用で知られますが、意外なことに眼球内に最も多く存在するビタミンです。活性酸素を除去するとともに、コラーゲンの再生作用によって、水晶体を中心に、眼球全体を潤しています。

 ビタミンCを多く含む食品は、柑橘(かんきつ)系の果物柿、イチゴ、野菜ではブロッコリー、パセリ、カブの葉、カリフラワー、キャベツ、サツマイモなどに多く含んでいます。

ビタミンEにも抗酸化作用。目薬には定番の成分です

 ビタミンEにも抗酸化作用があり、目においても活躍しています。主に白内障、網膜の損傷、加齢黄斑変性を防ぐ効果が期待されています。疲れ目の改善効果もあり、目薬によく使われるビタミンです。

 ビタミンEを多く含む食品は、植物油、うなぎ、すじこ、たらこ、アーモンド、落花生、かぼちゃ…などです。

亜鉛といえば味覚障害と生殖機能ですが…

 亜鉛が不足すると味覚障害を起こすことは広く知られています。また、生殖機能に関係していることも割と有名ですが、目にも必要な栄養素だということは知られていないようです。亜鉛が不足するとビタミンAと同様に夜盲症になるおそれがあるほか、目が疲れやすくなるため、加齢黄斑変性や白内障のリスクが高まります。微量栄養素ながら、それらの予防に重要です。

 亜鉛を多く含む食品は何といっても牡蠣(カキ)が群を抜いています。その他にレバー、ほたて貝、カシューナッツ、たらこ、小麦、シシャモ、豚ヒレ、アーモンド…などがあります。

血液をサラサラにするDHAは目にも良かった

 背の青い魚に多く含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)は、血液をサラサラにすると共に「頭が良くなる栄養素」として知られますが、実は目に良い栄養素としても期待されています。というのは眼球内にこのDHCが多く含まれることが分かってきたからです。

 そのことを話す前に、まずDHAの血液サラサラ効果についておさらいをしておきましょう(詳しくは本サイト中の「脂肪酸の種類と働き/多価・不飽和&必須脂肪酸」へ)

 DHAは常温でも固まらない不飽和脂肪酸であるため、血液をサラサラにし、動脈硬化から始まるいろいろな生活習慣病の予防効果があります。当然ながら脳血管型認知症の予防にもつながるわけですが、なぜか「頭が良くなる栄養素」というような俗説が定着(?)するまでになりました。しかし、さすがにそこまでは期待過剰でしょう。

 それはともかく、目にも良いとされるDHAですが、実は科学的な実証まだのようです。「脳よりも目のほうに高濃度でDHAが存在する」という事実から、「効果が期待できる」という段階でしょうか。ただ一般に、ある栄養素が特定の身体部位に高濃度で存在すれば、その栄養素が特別に必要な何らかの理由があるはずです。科学的解明を待ちましょう。

 いずれにしても、DHAが血管系の生活習慣病のリスクを下げるなど、重要な栄養素であることに変わりはありません。体内で作ることのできない必須脂肪酸の一つですから、食生活の中で意識して取らなければならない重要な栄養素の一つです。

 関連ページ 目の疲れ、眼精疲労、老眼への対策


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