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体に良い食べ物―医食同源

 健康への関心が高くなった現代では、よく「○○は体に良い」という話をよく聞きます。「○○」には食材の名前か有効成分の名前が入るのですが、ひとたび新しい情報が流布されると、それが一人歩きする傾向があります。人体に欠かせない栄養成分や機能成分は数えきれないほどたくさんあり、それらをバランスよく摂取することが大事なのですが、ともすると特定の「体に良い食品」のみに意識が向かいがちです。ここでは、もう一度「体に良い食べ物」の意味と、その内容を考えてみましょう。

「体に良い食べ物―医食同源」のページ構成

医食同源、未病の考え方と薬膳料理
緑黄野菜のビタミン・ミネラル効果(1)栄養満点・身近な野菜
緑黄野菜のビタミン・ミネラル効果(2)栄養野菜の王様
大豆&豆類の力/サポニン、ポリフェノールなど
納豆、みそ、醸造酢の健康効果
特定保健用食品(トクホ)の効果と注意点
コレステロールは心配ない? でも飽和脂肪酸が…
目に良い栄養素と食品

ほとんどの食べ物は体に有益! 大事なのはバランス

 「ニンジンは体に良いんだから、しっかり食べなさい」…子供の頃、お母さんからそう言われて育った人は多いと思います。

 今では大人同士の会話でも、「ホウレンソウは体に良い」「イワシは体に良い」「ヨーグルトは体に良い」などという話が出るのは珍しくありません。でも、「体に良い」のひと言で片付けられると、ちょっと寂しいですね。

 長年、多くの人たちの食卓に上がってきた食材はすべて、何らかの「体に良い成分」を備えています。その体に良い理由は食べ物によってさまざまです。たとえば先ほどの会話の例でいえば、ホウレンソウはβカロテン、ビタミンC、鉄分を豊富に含むから「体に良い」のです。

 同様にイワシやサンマなどの青魚が体に良い理由は、脂肪の多い肉に代わるたんぱく質源となるばかりでなく、カルシウムとその吸収を助けるビタミンD、中性脂肪やコレステロールを減らすEPA、DHAを多く含むからです。ヨーグルトはその栄養価よりも、腸内環境を整えることで注目されている食品ですね。

医食同源への誤解

 「○○は体に良い」というような言い方が一人歩きすると、あたかもそれが万能薬であるかのような錯覚に陥り、それさえ食べていれば安心という気分になるおそれがあります。確かに、「医食同源」という言葉があるように、多くの食材は広い意味では病気を予防する薬と考えることはできます。でも、特定の食材にこだわりを持ち続けることはあまりよいことではありません。

 どんなに素晴しい薬効を持った食べ物でも、食べ過ぎれば逆に害になります。たとえば、脂溶性ビタミンのビタミンA、E、各種ミネラルなどの過剰摂取には、それぞれに特有の中毒症がありますし、食物繊維のとり過ぎは、栄養素の吸収を阻害し、また下痢を引き起こします。極論を言えば、人体の約6割を占める水でさえ、一度に大量に飲みすぎると危険です。体が必要としている成分は、多すぎても少なすぎても体に良くないのです。

「食べるクスリ」を毎日多品目食べよう

 そのことは薬の飲みすぎを考えればわかります。食べ物が薬であるなら、特定の食べ物を継続的にたくさん食べ続けることはリスクを伴うのが道理です。だから、いろいろなテイストの食べ物を多品目食べることが奨励されているわけです。

 「体に良い食べ物とは?」では、そうしたことを前提としたうえで、野菜類を中心に「食べるクスリ」と考えられる食品を紹介していきたいと思います。併せて、「体に悪い食べ物」についても適宜、触れていきます。


各ページの内容

医食同源、未病の考え方と薬膳料理
 医食同源は、食べ物が薬にもなるという古代中国からの考え方で、薬膳料理もその一つです。医食同源は、未病の状態から体を治すという漢方の思想につながっています。

緑黄野菜のビタミン・ミネラル効果(1)栄養満点・身近な野菜
 緑黄野菜の定番、小松菜、ほうれんそう、レタス各種(リーフレタス、サラダ菜など)について、含まれる栄養素や健康によい効果・効能をまとめています。

緑黄野菜のビタミン・ミネラル効果(2)栄養野菜の王様
 栄養豊富な緑黄野菜の中でも王様格のパセリ、モロヘイア、クレソンについて、各種ビタミン、ミネラルを中心にその素晴らしさを紹介しています。

大豆&豆類の力/サポニン、ポリフェノールなど
 大豆はタンパク質、ビタミン、ミネラルが豊富で、さらにサポニンやポリフェノールなどの機能性成分も含まれるので、その健康効果が期待されています。

納豆、みそ、醸造酢の健康効果
 納豆、みそ、醸造酢には発酵食品ならではの効果があります。納豆菌やナットウキナーゼ、酢のクエン酸効果や血圧、血糖値、内臓脂肪への改善効果などを紹介しています。

目に良い栄養素と食品
 「ブルーベリーにはアントシアニンがたくさん含まれているから目に良い」は間違いではありませんが、効果は限定的です。その他に目に良い成分は、ルテインゼアキサンチン各種ビタミン(ビタミンA、B1〜12、C、E)などたくさんあります。


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